住宅ローン 金利の仕組み 決まり方

 住宅ローンの金利は市場金利+経費+利益で決まります。今回は各金利プランがどの市場金利に連動しているか知りたい方もいると思うので簡単に書いてみたいと思います。

住宅ローン金利推移(三井住友銀行)

 固定、固定期間選択型の金利はおおむね国債の金利に連動しています。国債の金利+経費+利益ということです。スワップ金利とかいう話もありますが、傾向を知りたい時には各国債の推移を見ておけば問題ないと思います。

 一方、変動金利のほうは短期プライムレートに連動しています。短期プライムレートというのは銀行が優良法人等に貸し出す金利基準ですが政策金利に連動しています。政策金利は過去一旦金利が動き出すと効果がでるまで上がり続ける(下がり続ける)ことは珍しいことではありません。政策金利が人為的であること、ほぼすべてのローンに影響があることと合わせて注意しておく必要があります。

  だた、これを知っても融資実行時の金利なので住宅購入を決めてから数か月後ということになると思います。当然未来の予測はできないのであまり意味がないのかもしれません。まあ、過去の実績から標準偏差を割り出して+2σ、+3σの金利で返済シュミレーションをしてみるということぐらいはできるかもです。

 さて、住宅ローンの金利は現在店頭で表示される金利自体はどの銀行でも都市銀行の金利とほぼ同じで優遇金利で競争するという方法が一般的です。経費も利益も違うはずなのになぜ店頭の金利は同じなのと疑問をもった方もいると思います。

 これはいろいろ聞きましたが、現状の金利水準では自行の基準とあまりにかけ離れていて意味がないので都市銀行の金利に合わせているということみたいです。

住宅ローンの金利ではありませんが都銀から信用金庫までの貸出金利の平均の見ると理解しやすいと思います。

http://www.boj.or.jp/statistics/dl/loan/yaku/index.htm/

都銀と信用金庫では概ね1%ぐらいの差があると思います。なぜこんなに違うのかは法人の規模と営業範囲の違いで、法律で決まっているからです。より規模の小さい企業ほど信用力が落ちるので貸出金利も高くなり(またはその逆)ます。なので、例えば中小企業主力の信用金庫が自行のプライムレートを使って住宅ローンの金利を提示しても金利が高すぎてあまり意味ありませんよね、ということです。 

 念のために書いておきます。貸出平均金利をみて信用金庫ぼろ儲けじゃんなんて思う方もいるかもしれませんが、信用金庫の人に聞いたところによると詳しくは書きませんが調達金利が普通に1%超だそうです。 ・・・どこも貧乏暇なしということですね(笑)

 最近は政策金利が最近無担保コール翌日物金利から資金供給量に変更されるなど金融政策で大きな変更がありました。さらなる金融緩和が目的なのでしばらくは大丈夫かなと思ってますがどうなるかわかりません。上の図の金利の推移を見ても特に大きな上昇にはなってないみたいですが事前の準備を怠らないように注意していきましょう。





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