元利均等返済と元金均等返済の違い(メリット、デメリット)

 既に知っている方も多いと思いますが、返済方法で個人融資については元利金等返済、企業融資については元金均等返済が一般的です。しかし最近、住宅ローン等の個人ローンでも元金均等返済を選択できるところが増えてきましたので、違いについて説明しようと思います。

元利金等と元金均等返済の違いは、

「元利均等返済」

・毎月の返済元利金額が同じ

・ローンを組んだ当初は利息の割合が多く、返済元金が少なくなるので、ローン残金が減りにくい。

「元金均等返済」

・毎月の返済元金が同じ

・ローンを組んだ当初はローン残金も多く、支払利息が大きいため、毎月の返済負担が大きい
(毎月の負担額はローンを組んだ当初が一番重く、返済を重ねるにつれ徐々に利息が少なくなり、毎月の返済が減っていきます。)

となります。

言 い換えれば、元利金等返済は毎月返済元利金額が同じなので、支払い計画が立て易い反面、総支払利息が増えます。元金均等返済は総支払利息は減るが、ローン を組んだ当初、返済元利金の負担が大きく、安定した返済計画が立てづらいということがメリットとデメリットということです。

では、どれだけ違うのか、住宅ローンを想定して、例を挙げてみたいと思います。

例: ローン金額3000万円、返済期間35年、金利3%、ボーナス払いなしの場合

元利金等返済 : <毎月返済元利金>115千円     
<総支払利息>1,849万円

元金均等返済 : <毎月返済元利金>150~71千円 (毎月返済元金71千円+利息)
<総支払利息> 1,579万円 
<元利金等返済より毎月返済元利金が少なくなる年数> 返済開始から約15年後

となりました。(フリーのシュミレーションソフトで計算しました。概算です)

このローンの場合、元利均等返済の場合より15年以上の期間で高い返済元利金を支払うことができれば、総支払利息額の面で元金均等返済が270万円有利ということになります。

もし、返済方法が選択でき、充分払っていけるなら、元金均等返済を検討してみるのもいいかもしれません。

但し、ローン返済の優先順位は払えなくなる事に対するリスクを小さくすることが第一です。支払い実績がない時に選択するのですから、毎月負担額が大きくなる元金均等返済を選ぶ場合は、くれぐれも注意して選択しましょう。

尚、クレジット系や消費者金融等で借りる場合にはまた違った返済方法もありますので、確認を怠らないようにして下さい。






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