簡単! 貸借対照表 バランスシートの見方(2) 基本は自己資本(純資産)

 財務分析をしようと思ったとき、かじったことのある人なら普通貸借対照表(バランスシート)をまず最初に見ると思いますが、初心者の人はわかりにくいこと もあるかなと思います。なので今回は貸借対照表で簡単におおまかな状態を把握できるような見方を書いてみたいと思います。

1・流動資産3・流動負債
2・固定資産4・固定負債
5・自己資本
6・総資産 6.総資産



 貸借対照表は上の図のような感じになってますよね。

 で、どこを見れば手っ取り早いかというと必要なのは自己資本、総資本、利益です。その年度の利益は自己資本の内訳 として載っているので上の図でいけば5と6ををとりあえず見ておけばいいと思います。さらにこれを数期分並べて見てください。これで会社の大まかな状態が 把握できると思います。

 なぜそうなのかというと、自己資本はいってみれば投資元本で、総資産は実際の運用規模だからです(FXやってる方はレバレッジと いったほうがわかりやすいかも)。

 皆さんが株や投資信託等で資産運用したとして実際重視するところは自分のお金がどれだけ増えたかどうかですよね。それと 同じで自己資本と総資産を数期分みることで投資元本の増減とリスク度合いの推移を見てるわけです。

 では実際に企業の実績をみてみると下記のような感じになります。わか りにくければ自己資本を投資元本、総資産を実際の運用規模に日本語を置き換えて推移を見てみてください。

A社
2012年2011年2010年2009年2008年
自己資本93,75961,99547,10037,43838,386
うち当期利益31,37518,9719,6714,31710,862
総資産489,969465,571446,286438,666455,889


B社
2011年2010年2009年2008年2007年
自己資本11,24715,56710,34823,28321,429
うち当期利益3865,252△5,0565,4624,696
総資産101,916110,452103,825121,717100,266

 実際の企業の業績がよさそうな会社と、そうでなさそうな会社2つ載せてみました。単位は適当です。

 資産運用風に言うと自己資本(元本)が2倍以上に増えた会社と半分に減った会社なので一目瞭然で説明する必要もありませんね。財務分析というととっつきにくいところがあ りますが、要はお金を増やすための資産運用を評価分析するということです。そう難しいことではありません。この辺の感覚を解っておくと後々便利です。

  あと、財務分析をするときには上の推移表のように必ず数期分で見てください。1期分でだけで評価するのはいろいろ知ってないと難しいのでちょっと難易度高いかもです。

 ちなみ に今回取り上げた自己資本と総資産にかかわる財務指標は自己資本比率、ROE、ROA等ですが、一般的な数値を知りたければこの辺のスクリーニングが便利そうです。株を買うくらいなら十分かな。財務指標の意味はそう難しくないので自分で調べてみてください。

 次回も暇な時にもうちょっと突っ込んで書いてみようと思っています。






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